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今澤 良太; 小野 武博; 河野 康則
no journal, ,
ITER計画で日本が調達するポロイダル偏光計測装置の開発の進展について報告する。新規に開発した平衡計算コード(CUPID)を用いて、ポロイダル偏光計測装置に求められる精度は、偏光状態の方位角の計測誤差が0.1度以下、楕円率角の計測誤差が0.6度以下であることを初めて明らかにした。高い熱負荷に耐えられ、かつ、上記の目標精度を満足可能とする回帰反射鏡及び第1ミラーの設計を行った。形状や冷却の観点から設計を最適化し、回帰反射鏡のミラー面の熱変形後の平坦度が約2m以下、第1ミラーの熱変形後の平坦度が約15m以下となることを実現した。これらの変形量を考慮した光学解析を行い、変形量に起因した偏光状態の方位角の変化が約-0.05度、楕円率角の変化が約-0.06度と目標精度よりも十分小さいことを確認した。ミラー面の熱変形というITERポロイダル偏光計測装置の重要課題の解決の見通しを得た。
竹内 正樹; 杉江 達夫; 小川 宏明; 石川 正男; 嶋田 恭彦; 草間 義紀
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ITER計画において、日本が調達する計測装置であるダイバータIRサーモグラフィーの概念設計の進展について報告する。計測要求に基づき光学系の概念設計を行い、その性能を評価した。ダイバータ観測視野角は外側用で2.5、内側用で4.0として、外側及び内側ダイバータ板とバッフルを十分に広く観測できるものとした。空間分解能は観測する波長に対する依存性があるものの、視野中心部において計測要求の3mmを満たすものとした。また、光学系のミラーの核発熱は第1ミラーを除き0.1W/cc以下となり、冷却できる見通しを得ている。今後、空間分解能と中性子遮蔽が両立する光学系の最適化,光学系の透過率や観測面の放射率の校正手法の開発及び機械設計等の課題に取り組んでいく。
谷塚 英一; 波多江 仰紀; 草間 義紀
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ITERの周辺トムソン散乱計測では、放射線を遮蔽するために迷路状の光路を持った集光光学系を用いる。光学機器の数が従来よりも多くなり、放射線の照射により、透過率の悪化も懸念される。したがって、微弱なトムソン散乱光を十分な精度で分光・解析するためには、高出力レーザーの開発、光学系の分光透過率較正手法の開発、高総合透過率の集光光学系及び分光器の開発が必要である。われわれは、ITER用レーザーの目標値である5J, 100Hzのレーザー開発に成功した。計測用のYAGレーザーに加えて較正用のルビーレーザーを入射し、トムソン散乱スペクトルを解析することにより、ITERのプラズマ放電中に光学系の較正を行うことができる。さらに、分岐構造を持つ分光器を設計した。従来の分光器よりも総合透過率を改善できる見込みである。
佐藤 和義; 今澤 良太; 小野 武博; 河野 康則
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ITER計画において日本が調達する予定の偏光計測装置について、中性子遮蔽機能を有する上部ポートプラグとの統合設計について検討したので、その結果を報告する。統合設計では、ポートプラグ内の狭隘な空間で偏光計の要求項目を満たすため、ミラーモジュールと称する遮蔽と冷却を兼ね備えたボックスを考案し、ポートプラグとしての機能を満たす見通しをつけた。発表では、ポートプラグ後方のインタースペースやポートセル内への統合設計の検討結果についても併せて報告する。
石川 正男; 近藤 貴
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日本原子力研究開発機構はITER機構との間で「ITERマイクロフィッションチェンバー(MFC)計測システム」の調達取決めを2012年4月に締結し、MFCの真空容器内機器の詳細設計を開始した。MFC各機器の納入までのスケージュールと真空容器内機器の詳細設計で行う課題について報告するとともに、真空容器内機器の設置における他機器との干渉の状況について説明する。また、MFCのその場較正試験に対し、中性子線源の移動方法が試験時間や精度に与える影響を中性子解析により調べた。線源の移動方法としてはトロイダル軸上を連続的に回転させる方法と離散的に移動させる方法があるが、離散的に移動させる方法では、中性子解析と試験との比較が容易であるのに加え、各々の線源位置からのMFCの検出効率に対する寄与がわかる反面、時間がかかることがわかった。一方で、連続的に回転させる方法では、中性子解析との比較は困難であるが、一定の時間でより精度の高い試験が行えることがわかった。これにより、試験時間内にそれぞれの特徴を活かした移動方法を採用することで、効率的にかつ正確に試験が行える見通しであることを示した。
小川 宏明; 杉江 達夫; 竹内 正樹; 草間 義紀
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ITERダイバータ不純物モニターは上部,水平,ダイバータポート及びダイバータカセットに5つの光学系を設置し、ITERのダイバータプラズマから放射されるスペクトル線を測定する計測装置である。受光量の増加を目指して実施した上部ポート及び水平ポート光学系の光学系設計に合わせて先端部光学系の機械設計及び核発熱量を仮定して熱解析を実施した。設計に際してはミラー表面の熱伸びができるだけ均一になるよう冷却流路を配置した。その結果、ミラー表面での熱伸び量の差を0.2mm以下に抑えることができ、熱伸びによる光学性能に対する影響をできるだけ小さくすることができた。発表では、このほかにポートの設計統合に関する問題点及び今後のスケジュールについても議論する。
草間 義紀
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ITER計画で日本が調達する6つの計測装置(マイクロフィッションチェンバー,周辺トムソン散乱計測装置,ポロイダル偏光計測装置,ダイバータ不純物モニター,ダイバータ熱電対,ダイバータ赤外サーモグラフィー)の調達の進展、調達取決めの締結に向けた設計の進展、工程及び調達取決めの締結までの大きなマイルストーン、課題やITER機構への要請事項等について説明する。これにより、韓国との協力に関する議論の基盤とするとともに、ITER機構との調達や調達準備を協力して進めるための共通認識を形成する。